日記

2020-05-08

書きたいことがいっぱいあるような日のほうがむしろ日記なんか書けない。友達と楽しく遊んでる時にtwitterなんか見ないしつぶやかないのと似てるかもしれない。いや、全然違うわ。

無限に広がっていく気持ちを、限界のある「言葉」でなんか表現できるわけがないんだ。世の中は言葉にできないことだらけでできている。それを無理やり言葉にするのが作家でありプロなんだろうけどさ。私は、それはそういう瞬間としてわからないまま記憶しておきたい。言葉にならないことを無理に言葉にしようとは思わないでいたい。

昨日は満月だったんだって。

五所川原の夜と私は相性がいいのかもしれない。夜の田舎を撮るということは、不審者すれすれの行為だ。本気の不審者に何かされる危険性もある。そんな時スマホが結構役に立つ。いじっているふりをして通行人をやり過ごしたり誰かと電話してるふりをすればいい。夜の撮影は21時までには終わらせる、という自分内ルールもある。塾帰りの中高生が歩いていても大丈夫な時間帯というわけだ。

夜の風景は魅力的だ。昼のうちは息を潜めていたものたちが、気持ち良さそうに羽を伸ばして月明かりと夜風を浴びている。そういうものの一つ一つが、私をくすぐり、慰める。

もうずっと夜型なのだ。小学5年ぐらいから深夜ラジオが友達だったし、ふとんをかぶった「かまくら」の中でペンライトを使って本を読んだりもしていた。寝るのは嫌いじゃないけど、早く寝るのがもったいなかった。あれこれ考えが進むのも夜になってからだった。むしろ頭がもっとも冴えるのは深夜で、私の一日は夜からはじまっていたようなものだった。「だった」が2回続いたのだった。

まあ、今日のところは寝てやるけど。