ふだん町歩きをしていて誰かに咎められるなんてことはまずないのですが、数年前に大鰐町を歩いた時、妙な人に変な言いがかりをつけられてしょんぼりして以来、なんとなく大鰐町を避けてしまっていました。
リベンジです。
「油川書店」という名前だったそうです。廃業っぽいんですが、営業していた頃に入ってみたかったですね。こういう、町のなんてことない書店でも入ってみると何かしら発見があったり、店づくりに独自の工夫があったり、普段は手に取らないタイプの本が輝いて見えたり、探していた本がふいに見つかったりしてなかなか良いものなんですよね。
おみやげ買いたかったな。ワニ柄のタオルとかワニ型クッキーあるかな。
大鰐には「大鰐温泉もやしラーメン」を供する店がいくつかあるのですが、駅前のここが元祖だということです。
農協は別の場所に移転、この古い農協は売物件になっていました。いかがですか。
ニガーとは…
(つづりが「NIGAR」。二川原薬局だからニガーのようです)
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ここで、宮本常一が父から授かった旅の10カ条の2番を引用。
2.村でも町でも新しくたず ねていったところはかならず高いところへ上ってみよ、そして方向を知り、目立つものを見よ。峠の上で村を見下ろすような事があったら、お宮の森や目につくものをまず見、家のあり方や田畑のあり方を見、周囲の山々を見ておけ、そして山の上で目を引いたものがあったら、そこへは必ず行って見ることだ。高いところでよく見ておいたら道にまようようなことはほとんどない。
高いところへ行けそうな階段があったので、上ってみました。ひーこら、ひーこら。
きれいな町ですねえ。温泉、川、橋、山。 最初ここに上ってから町歩きをするべきでしたね。
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日曜祝日しか休みのない私が日曜定休の「喫茶ベル」に来ました。
開いてるわけないですよね。このままでは永遠に入店できません。
大鰐、好きになりました。
大鰐町は温泉と大鰐温泉もやしとスキー場が有名な町です。「鰐come(わにかむ)」という、温泉と休憩所と産直・土産店などが入った立派な施設もあります。地元や近隣の人に大鰐のいいところを聞くと大抵「鰐come」と言うのではないでしょうか。しかし今回それらの場所を除外した写真のみで構成しました。これでも十分歩くのに魅力のある町だということがわかっていただけるのではないかと思います。都会ほど変化が感じられない田舎であっても、町は刻一刻と変わっています。昨日あった建物がなくなってしまったり、元気だった食堂の店主が体調を崩して店じまいしてしまったり、いい感じだった外壁が変な色に塗り替えられてしまうなんてこともたびたびあって、今の姿を撮っておかないと思い出すことが難しくなる日が来るかもしれません。たっぷり2時間歩きました。
今回歩かなかったエリアもあることですし、また気軽に訪れたいと思います。
「純喫茶 ケルン」と「喫茶 ベル」をはしごするために、日曜以外の休みを取らなくては。