蛍の光 第8回 「ゲームコーナー ミッキー」

2019-03-22

神保町でおいしいつけ麺を食べたあと、辺りをぶらぶらしていて突然この光景が目に飛び込んできた時、テレビでよく見る有名人を見つけたように興奮して「ミッキーだ!」と思いました。


ゲームコーナー ミッキー(2013年3月29日閉店)
閉店からすでに6年の月日が経っていますが、建物はまだ残っているのですね。


ミッキーの光と影。オール¥50

閉店が話題になっていた時、「こんなところがあったのか!行ってみたかったな」と悔しい思いで記事や画像を眺めていたので、まさか6年後こんな形でお会いできるとは…ミッキーさん。

 

在りし日の姿を私は知らないので、良記事を貼り付けておきます。ぜひご覧ください。
老舗ゲーセン「ミッキー」32年の歴史に幕 開店以来貫いた「1プレイ50円」のココロ

 

動くミッキーも見つけました。撮影者のドキドキ感まで伝わってきます。
その先も見たい!というところで終わってしまうのですが、当時行くことができなかった者にとっては、とても貴重な動画です。

 

おや、どこからか電子音の蛍の光が聴こえてきましたね、そろそろおいとましましょうか。

 

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十和田を歩く

2019-03-13

昨年秋ごろに十和田市を歩いた時の写真です。
ただただ写真を貼っていきたいと思います。


これいいよね

 

美術館の方に来ました。

Erwin Wurm「fat house」(2010)


Ron Mueck「Standing Woman」(2008)

十和田市現代美術館にいる大きなおばさんです。来るたびに会うので本当のおばさんみたいな親近感。

この時やっていた企画展を見たのですが、今ブログに載せるのはさすがにもう時期的にどうなの、と思いましたので写真は載せないでおきます。

 

光と影がうつくしい日であり時間帯でありました。

アーケードがレインボーなのは、大宮エリー展の時に施されたものだそうです。


トタンにキリ看(キリスト看板)が映える。


色数を抑えた案内図も美しい


文字消えてるけど、「とびだしきけん」の看板。このトラックの顔、すごくなつかしい。
女の子の太もも、どないなっとんねん


一家に一枚、貴乃花手形皿。


光があってこその写真だよ

非常に撮れ高のよい日で、もっとたくさんあるのですが、なにしろめんどくさくなってしまったので今日はこの辺で。また何かの機会にお見せできればと思います。

 

 

ある日のコープオリンピア

2019-02-02

言わずと知れた日本の高級マンションの草分け、コープオリンピアです。億ション第1号でもある。

 やけにスッキリ見えるなあと思ったら2014年に歩道橋が撤去されたんですね。
昔、ここの南国酒家でごはん食べたことあります。(おいしかった)


これまでもこの先も私には縁のないマンションだと思うけれど、せめて一日だけでもこの一室で過ごしてみたいものです。

写真家の伏見行介さんの『コープオリンピア317号室』という素敵なエッセイを見つけたのでリンクしておきます。原宿のカフェでリチャード・ブローティガンと知り合った時のことなど興味深い出来事が綴られていますので、ぜひ。

 

 

暗闇に光るもの

2018-12-19

小さい頃、暗闇がおそろしかった。夜、誰もいない和室をのぞくと火の玉がうごめくのが見え(るような気がし)たし、飾り棚の中の日本人形やこけしたちは闇にのまれて一斉にどこかへ消えてしまったのではないかと思えた。晩ごはんのあと、母に玄関の電気を消してきてと言われた私はタタタッと玄関まで行き、パチンとスイッチを切って、真っ暗闇になった廊下を 後ろを振り返らないように明るい居間のドアめがけて突進したりした。

ただの小さな臆病者だった私が、ある時から暗闇をまったく恐れなくなった。

30歳になるかならないかの頃だったと思う。「人は、自分の住みたい世界に住める」と突然気がつき、「幽霊など見えないし感じない」という世界を選んで生きることにした。暗闇の中に何かが見えるかもしれないことをもう恐れなくていい。私の決めた世界ではそれが見えないことになっているのだから。この世…というかあの世に幽霊や妖怪はいるかもしれないし、別にいてもいいとは思っているが、私の世界には「ない」というだけのことなのだ。もし私が闇を覗き込んでも、誰も、何も、闇の方からは私を覗き込まない。仮にあの世から覗き込まれていたとしても、私にはその姿が見えないし何も感じないのだから無いのと同じだ。

私たちはみんな、意識するとしないとにかかわらず、自分の住みたい世界に住んでいるのだと思う。

なぜ闇を恐れるのだろう。わたしたちはみんな闇から生まれ、闇の中で眠り、まばたきの一瞬一瞬に闇を感じているはずなのに。

なんてカッコつけつつも、夜の田舎での撮影は別の意味で怖い。誰一人歩いていないのも怖いが、誰かに出くわすことも怖い。こちらも怪しまれないように、用心して歩く。路地裏には立ち入らない。一か所に長くとどまらない。撮影は21時半までには切り上げる。

あちこちで粗品を差し出されるたびに「いらないなぁ…」と思うことの多い私だが、先日たまたま某所でたすき状の反射材を差し出され、「これ欲しかったんです!!」と珍しく食いついた。反射材ごときでこんなに喜ぶ人がいるだろうか。何かのついでに買われることもなく、人に外出と購買をうながすほどの力を持たないのが反射材である。そいつが向こうからやってきた、二つも。ありがたい。これで少しは暗闇で存在をアピールできるだろう。私はここにいますよ、怪しい者ではございませんよ、と。

いや、待てよ、向こうから歩いてくる通行人Aが「夜にこんなところでウロウロ撮影する人間などいない!」という世界に住んでいたとしたらどうだろう。

通行人Aが目撃するのは、暗闇の中をゆっくりと揺れながら近づいてくる真新しい二本の光るたすきかもしれない。

 

 

撮影地:五所川原市

八月の大館

2018-12-05

もう12月ですが、8月の大館・町歩きスナップ写真をどうぞ。


だまされないで


相模原のおばさんに似てるんだよなぁ


通るたびに「あ!(ここ入ってみたいんだった!)」ってなるけど、お腹が全然すいていないのだった…。


いい店構えですねえ。


おしゃれ。


地味だけど好き。


S.Iさんの長靴


好き…


ドライバー全員に着用を義務付け。

大館、結構何度も歩いてるんですけど、まだまだ撮れますねぇ。

蛍の光 第7回 「珈琲 カブト」

2018-10-21

茅場町「珈琲 カブト」

用事を足したあと周辺をウロウロしていて「おっ、喫茶店があるな」と思ったのですが、どうやらもう終わりのようです。

日本橋兜町に近いので「カブト」なんでしょうね。

いつ終わったのでしょうね。年季の入った終わり方です。ネットにはほとんど情報がなく、2015年3月に町歩きをした方のブログを見ましたが、その時すでに終わっていた模様。
どんな店内で、何がおいしかったのか、当時をうかがい知ることはできません。


「ブ」の濁点の置き所に特徴がありますね。


片付けようとして諦めた感が漂っています。
その気持ち、わかります。


カブトよ永遠(とわ)に…

 

おや、古いラジカセから蛍の光が流れてきました。カセットテープがのびているのでしょう、音が歪んでいます。それではそろそろ、おいとましましょうか。

 

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Mステの階段を下りるとそこは何でも揃う「第一ストア」だった(学芸大学駅前)

2018-10-19

しょっちゅう行けるわけではないのですが、東京で過ごす時間は濃密で(私が予定を詰め込んでしまうせいもあるのですが)書くことが多くて追いつきません。

が、ぼちぼち書いていきます。

赤が眩しい町中華「二葉」を出たあと、学芸大学駅前をぶらぶら。マッターホーンでケーキとお珈琲いただこうかしらと思ったけれど混雑していて断念。ちぇっと思いながら駅へ向かっていると、下の方からなにやら妖気を感じる…

Oh…

工事中でしょうか…使っていない&入ってはいけないスメルがぷんぷんしますが、食料品なら何でも揃う!なんて言われたら行かないわけにはいきませんよね。

ミュージックステーションの階段は案外こんな感じかもしれません。
ちょっとカッコつけて下りてみます。♪テッテッテッテ〜


うわぁ…

階段を下りてすぐ左。
え、製麺所?鶏肉専門店?なんで「肉」だけ赤文字?なに?なに??

うっすらAMラジオっぽい音が聞こえてきますが、それ以外はしーん。食料品街としては使われておらず、倉庫的に利用している感じかな…

とビビりながら反対方向を見る。

おお、やっぱり物置的な感じじゃんね。
しかし煌々と蛍光灯がついているのはなぜ…。閉じられたカーテンの奥も気になる…。


かすかに人の気配を感じる…


じりじり…


ちょっとしか進んでない!笑
私のこのビビり方を見てください!これから頑張って写真を撮っていこうとする人の態度ではない!

お、お店…開いてますね…

ここは塩干物・乾物「松本商店」さん。

しかし…、聞こえるのはうっすらとしたAMラジオの音だけ。人の気配はすれども姿は見えないのであった。私がよく通る声で「こんにちは〜!」とでも言おうものなら逆に向こうが心臓マヒを起こしてしまうかもしれないと思い、そーっと通り抜けることにしました。

あとで調べたところ、ここは「鮭」がおいしいらしいです。切り身で売っていて、甘口と辛口があるのだとか。近所の人が家で焼いて食べるのにちょうどいいんでしょうね。貼り紙には、鮭が高いから値上げせざるを得ない旨が書いてありました。

ほかに、バーなどは営業しているようです。不動産屋もありました。「食料品なら何でも揃う」とまではいかないようでしたが、廃業というわけでもないので気になる方は行ってみてはいかがでしょうか。


下界から上を見上げる。


そしてふたたび見下ろす。
♪テッテッテッテ〜

(エンドレス)