日記

2020-04-04

おやつの時間、職場のお姉さんが出先で買ってきてくれた浅草焼のおやき(今川焼きのこと)を食べた。やさしい日の光が斜めに差し込んでくる夕暮れどきにお客さんや営業さんと和やかに世間話などをしていると、この平和が一体いつまで続くのだろうという気持ちになってくる。

お姉さん、マスクを手作りしようと手芸店に行ってみたけれど、マスク用の生地も細いゴムも、白いミシン糸までなかったらしい。ミシン糸がないってよっぽどだなあ。いつ買えるかわからないし国もあてにできないときたら、じゃあ自分でマスクを作ろうという人たちが手芸店に行くのは当然の流れ。しかしミシン糸までなくなるとは大変なことだ。私もそろそろマスク問題を考えなくてはいけないと思う。使い捨てマスクにかぶせて使うカバーがいいかも。これなら作るのも簡単だしゴムも買わなくていい。ミシン糸なら家にあるし。お姉さんにもこんなのがありますよ、と教えておいた。

帰宅早々、母が「干し餅揚げたのあるよ」と言う。

冬に、知り合いの大工さんから干し餅用のお餅をたくさんもらい、2階のベランダに吊るしておいたものだ。とはいえこの冬は暖冬で、からからに乾燥させ寒風によって凍らなければおいしい干し餅にはならないのだが、雨が降ったり寒くなりきらなかったりして、うまいこと「しゃわしゃわ」の干し餅にならなかったのだ。大工さんも「加減が難しいんだ。失敗すれば、食えねぇぐらいカチカチさなってまるよ」と言っていたとおり、我が家の干し餅は歯が立たないくらいカチカチになってしまっていた。どうするかねぇと協議した結果、油で揚げてしてしまおうということになった。

干し餅はなるべく小さく割る。油が冷たいうちから入れて、くっつかないようにじっくりと揚げて、冷めるとサクサクのおかきになる。そのままでも餅の甘みがあってうまいのだが、なんとなくカレー粉(塩の入った「S&B料理用カレー」)をまぶしてみる。これはこれは…止まらないうまさ。もともとは米とカレーである。合わないわけがないのだ。

揚げたてに、甘めのめんつゆか出汁醤油をさっとからめて、塩の入っていないカレー粉をまぶすのもいいかもしれない。単純に塩と好みのスパイスとかチーズ味とかいろいろ楽しめそう。カロリーのことさえ気にしなければ。

何か大変な出来事が起こった時、人の本質があぶり出されてしまう気がする。慌ててパニックになる人、誰かや何かのせいにする人、自分のことしか考えない人、情報に振り回される人、噂を撒き散らす人、自棄になる人、事態を受け入れて対策を考える人、工夫する人、明るい歌を歌う人、揚げ干し餅の食べ方を考える人。