アチチ・アチ! 盛岡『モンタン』の「ア・ラ・モンタン」

2018-09-21

お盆休み中の暑い日、自分が出品しているZINEのイベントのため盛岡へ。

同じく出品者である二人の友人とともに、昼食をとろうとお気に入りの焼肉店へ行ってみたものの、大混雑。ダメだコリャ…昼食難民となった我々は暑い中ふらふらと盛岡の街をさまよいます。

桜山神社付近を歩いていると、以前からあるのは知っていながら特に気に留めたこともなかった「モンタン」の文字がやけにチラチラ。なんとなくコーヒーとケーキぐらいしかないお店だろうと思い込んでいたけれど、表の看板には「盛岡名物 当店オリジナル トマトスープのスパゲッティ 元祖ア・ラ・モンタン」と書かれてある。盛岡名物ねぇ。中の様子はいまいち見えない。どうする、アイフル。

入るしかない…私たちは暑さと空腹にやられていました。緑地に白の「モンタン」の四文字がひらひらと手招きして見えたのです。

「いらっしゃいませ、お二階へどうぞ」。お二階があるのだ。あがってみると意外と広い。そして何組かお客さんがいる。閑古鳥は鳴いていませんでした。

サッと見回して、特にこだわりのなさそうな「なつかし系の喫茶店だな」と感じました。80年代で時が止まっているようです。あだち充の漫画の中に主人公行きつけの店として出てきそう。マスターはティアドロップ型のデカ眼鏡に口ひげ、デニムのエプロン。ちょっとドジでつり銭間違えちゃうタイプだけど憎めないキャラ。主人公があらたまって悩みを相談するとわりと的確なアドバイスをくれる。(※妄想です)

さて。メニューを見ながらひとしきり悩んだあと、決めました。挨拶代わりに、やはり名物をいただかなくては!

「ア・ラ・モンタンと…アイスコーヒー」と言おうとしたら、店のおじさんは「アイスコーヒー」の部分をかき消すように「あとで小さいウンタラカンタラ…(早口)」と言い残して立ち去ってしまいました。

「食後に小さい飲み物がサービスでつくんじゃないの?」と友人談。そうだといいんだけど。

 

ふざけて写真などを撮っていたら、料理が運ばれてきました。

これが盛岡名物「ア・ラ・モンタン」だ!
涼しげなガラスの器。暑い日にぴったりですねえ。
料理写真を見て「ガラスの器だから冷製かもしれない」と安易に考えた私は、事前にあまり詳しく聞き込むこともなく、まあどっちでもええわとオーダーしてみたのです。

結果、アッツアツのやつが来ました🔥(冷たいのもあるようですが、基本はこれ。)

麺は、早くしないとのびちゃうよ!という柔らか太麺。アルデンテという概念は存在しません。おぅおぅ、これこれ、なつかし系喫茶店の感じが出てる〜!アチチッ。 麺が香ばしいのは茹でただけじゃなく炒めてあるからかな。うぉ熱っ。にんにくの香りが効いた、じわりと辛味のあるトマトスープにたっぷりチーズ。いい味してる〜。はふはふ。

汗をぬぐいながら食べすすめていくうちに「なるほどこれは名物だ! ふーふー」という気がしてくるから不思議だ。どんどんクセになっていく味なのです。

っていうか、ずっと熱いのですが!!全っ然冷めない!!

ああ、ア・ラ・モンタン、ア・ラ・モンタン。あなたは一体なんなのでしょう。元気が出ます、不思議です。なんだかよくわかんないけど、うまい。なんだなんだと思いながら結局ほとんどスープを飲んでしまいました。きっと盛岡っ子に昔から愛されてきた味なんだろうなあ。時々むしょーに食べたくなりそうだもん。

 

ふう…

「小さいウンタラカンタラ」が来ました!
お冷のグラスにアイスコーヒーが入ってます!笑
実際このぐらいでちょうどいいんだよね。うれしいサービス。
(※食べ終わったあたりで若い店員さんが「サービスでコーヒーがつきます。ホットとアイスどちらがよろしいですか?」と聞きに来ます。コーヒー以外はなさそうです)

なんだかんだでモンタンを満喫してしまいました。

窓からの眺めもいいし、昼の混雑時をずらしてゆっくりするのに大変よさそうなお店だと思います。

 

モンタン
10:00~21:00
日休(例外あり。桜満開の時期は日曜も営業)