月島の きわめてよい町中華「健楽」

2019-02-19

あまり馴染みのない場所を歩いてみようと思い立ち、月島をぶらり。

ちょこちょこ写真を撮りながら歩き、ちょうどお昼どきになったので何か食べようと思い、辺りを見回してみれば当然のことながらもんじゃ焼き屋ばかりが目立ちます。

もんじゃって気分じゃないんだよなあ…しかも一人だしなあ…と考え込みながら脇道へそれてみたら、この中華屋「健楽」さんに辿りつきました。

「すごく…良さそうだ…」
ネット検索などせず、自分の嗅覚だけをたよりに入ってみました。

おお、ここは…なかなかの年季。媚びないプライドと長年常連客に愛されてきた歴史が染み込んでいる。いいなあ、好きな感じです。カウンター7席ほど、小上がり4人×2卓。カウンターに先客が3名ほどいます。私はカウンターの一番奥に座りました。おばちゃんがカメラの置き所を心配してくれる。「落ちて壊れたら大変だからね」。(安物の中古ですけど、ありがとう)

水ではなく冷たい烏龍茶が出てきました。ん、おいしい烏龍茶だな。煮出したやつかな。ずんぐりしたペットボトルに入ったものも一緒に置かれます。これを注いで飲んでいいということね。
さて。何を食べようか。まったく考えないで入ってしまいました。
しかも、この店独特の雰囲気に気圧され、メニューの情報がぜんぜん頭に入ってきません。うう、どうしよう。おばちゃんが来てしまいました「何にします?」これ以上待たせても決められそうにありません。

「えーと、あの、おすすめは…」
お、お、おすすめを聞いたーー!!!
私はこういうところでおすすめなんか絶対に聞かないのですが、自分がいま何の腹なのかも判然とせず、予備知識もなくふらりと入ってしまったこの店の得意分野が何なのかも全くわからないのです。

「ん〜、おすすめって言ってもねぇ、麺なのか炒飯なのか定食なのか…どういう気分?」
「めっ、麺がいいですね…」
「麺もねぇ、醤油もあるし塩もあるしトロっとした餡のもあるし焼きそばも…どんなのが食べたいの?」
「(うぐぐ、コレがおすすめですって言わないあたり、何でもうまいのかもしれん…)じゃあ醤油味の…(ふつうのラーメンだと芸がないかな安すぎるしうーん)、もやしそばで!」
「もやしそばね!」

エエエエエーー! もやしそば!?!?
なんで???ふだんどっか行ってもぜったい頼まないやつじゃん!!!
醤油味ったって餡だぞ!!早食いの私にアツアツの餡は大敵だぞ!!
どうした私!!!

自分でもなぜもやしそばを頼んだのかわからないまま、店内を見回しながらドキドキして待ちます。

「画像やレビューを食べログ等に載せないでください」的な注意書きが。
おおぅ、そういう感じね。写真もダメかもなあ。

しーんとした中にテレビのニュース音声とジャー、カツカツ!という鍋振りの音。
ほどなくして、来ました、もやしそば。

「 ✨(は、はわ〜〜!!)✨」
宝石箱をあけた人みたいな顔をしてしまいました。
つやっつやのキラッキラです。
もやしそばと言えども、白菜やニラ、タケノコ、人参、豚肉など具沢山でおいしそう〜。
まずはちょいとスープをいただく。醤油味と書いてあるけど色は薄めです。
「(あはは、うめぇや)」スープは鶏ガラかな。
そして麺! 中細ストレート麺。うおぉ、この麺!!麺がよぉ!!
うめぇんだよぉ!!
自家製麺って書いてある。レベル高ぇ。
野菜もシャッキシャキ。
「(正解じゃん正解じゃん大正解じゃん)」と頭の中で反復しながら食べました。

最初の一口で「うめぇ!」ってなったラーメンは最後の方でダレてくることも多いんですけど、無化調系でもないはずなのに、ここのは全く飽きませんでした。ずーっとまろやかでうまい。とは言え、あんまりがっついて最後までスープ飲み干すのもレディとしてどうなの?と思ったのでうっすら少しだけ残しました笑

おいしかった〜。
次々と入ってくる客。ほかのお客さんのレバニラもチラ見したけどおいしそうだったな。

なんかもう雰囲気的に「写真撮らせてもらっていいですか」って聞けませんでした。聞けませんでした…聞けませんでした!たぶん聞いたら撮らせてくれたとは思うんですけどね。私にもそういう時があるのです。

またすぐ行きたい!レバニラや炒飯も気になるところ。今度は写真もお願いしてみよう。

 

※私はまったく気がつかなかったのですが、店の前に亀がいるようです。笑
確かに、中に何か居そうなプラスチックのケースがありますね🐢