私は見た! 今井麗「gathering」

2018-12-11

私にとって大切な一冊となった、植本一子さんの『かなわない』。この本を手に取るきっかけの半分ぐらいを占めたのが今井麗(うらら)さんによるトーストの表紙絵だったと言ってもいいと思います。本の顔、大事。

(これにくすんだ水色の帯がついて本当に素敵なのです)

なんてことはない絵のように見えて、なぜか惹きつけられる絵です。明るく軽やかで平凡なようでいて、かすかに感じる違和感。本をじっくり読んだあとも、この中身にはこの表紙で間違いがなかったと思え、絵も中身もより好きになりました。

会期は2018年8月24日〜9月6日。場所はnidi gallery。
私が東京へ行くタイミングと幸運にも重なり、見に行くことができました。

ステンレスシリーズ(?)がとにかく気に入り、ほぼそればかり写真に撮ってしまいました(許可いただいてます)。何をどう描くか、どこまで描くかをちゃんとわきまえている感じがするし、とにかくセンスが良くて「いいなあ」ぐらいしか声が出ませんでした。

肉やホワイトアスパラの絵は、お財布が許せば本当に欲しかった。

しかしながら私の寂しい財布で買うのを許されたのはこの作品集だけでした。
朝、安宿の窓辺に飾ってみました。「もの」としても美しく完成された一冊です。

みかけたら是非!